旅好きの皆さんなら、もうご存知かもしれませんね。 実は2025年6月末、ターキッシュエアラインズ(トルコ航空)から、とんでもないイベントが発表されました。その名も6大陸チャレンジ。なんと、条件を達成すれば100万マイルがもらえるという夢のような企画です。
だが、参加希望者が殺到したためか、7月8日には早々にエントリーが締め切られてしまいました。 私は運よく滑り込みで参加することができました。
今回の記事では、この6大陸チャレンジに挑むために私が立てた計画と、実際に発券したルートをすべて公開します。 すでに終了したイベントではありますが、航空会社のキャンペーンは繰り返されることもあります。 もし将来、他社で同様のイベントがあった際に、私のこの経験が少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。
まず、なぜこの無謀なチャレンジに挑んだのか?
イベントの告知があった当時、私は勤めていた薬局を退職することが決まっていました。 退職後は、どこか海外で「1ヶ月暮らすような旅」をしてみたいなぁと、ぼんやり考えていたのです。
そんな矢先、ターキッシュエアラインズからこの発表がありました。 世界中を旅するのが大好きな私にとって、これはまさに「運命」だと感じました。
実は、100万マイル報酬のイベントはこれが初めてではありません。 記憶に新しいところでは、2024年の年末にスカンジナビア航空(SAS)が行ったキャンペーンがありましたね。 スターアライアンスからスカイチームへの移籍を記念して、15社の航空会社に乗れば100万マイルというものでした。
正直、SASのチャレンジもすごく魅力的でした。 しかし、2024年の年末から年始にかけて、私はすでにドイツ、チェコ、オーストリア、ハンガリーを巡るヨーロッパ周遊旅行を計画済みだったのです。 そのため、SASのチャレンジに割ける日程をどうしても作ることができませんでした。
だからこそ、「今回は退職して時間もたっぷりある!」と思い、この6大陸チャレンジへの挑戦を決意したのです。
6大陸チャレンジのルールと緊急事態
このチャレンジの基本ルールはシンプルですが、ハードルは決して低くありません。
- ターキッシュエアラインズのみに搭乗すること。
- 6つの大陸(欧州、アジア、北米、南米、アフリカ、オセアニア)へそれぞれ1回ずつ飛ぶこと。
- すべてのフライトはイスタンブール発であること(他の都市からイスタンブールへの到着便はカウントされません)。
- 期限は10月27日まで。

画像出典:ターキッシュエアラインズ公式サイト
しかし、ここで事件が起きます。 予想以上の人気で予算オーバーを懸念したのか、ターキッシュエアラインズから突然の追加告知がありました。 「7月8日までに少なくとも1区間を発券した人のみを対象とする」という内容です。
私がこの告知に気づいたのは7月9日でした。冷や汗が出ました。 でも、幸運なことに私は7月8日中にすべてのルートを発券し終えていたのです。本当にギリギリのセーフでした。
コストを抑えるための4つの戦略
ここからは、実際に私がどのような戦略でルートを組んだのかを解説します。 100万マイルを得るためとはいえ、航空券代が高すぎては意味がありません。 いかに効率よく、安く済ませるかがこのゲームの鍵です。
私は以下の4つの大原則を立てて航空券を探しました。
- 直行便より乗り継ぎ便:当然ですが安くなります。特に「短距離+長距離」の組み合わせはコスパが良いです。
- 複数都市(周遊)発券の活用:ルール上、単純往復でなくとも認められます。
- スタート地点への移動は自由:最初のイスタンブール入りは他社便でもOKです。
- オセアニアは最後に:イスタンブールから最も遠いのがオセアニア(オーストラリア)。一方で、オーストラリアから日本へは比較的近いです。そのため、最も安いルートでシドニーへ行き、そこから日本へ帰国して旅を終えるのがベストだと判断しました。
実際に発券した全ルートとスケジュール
それでは、私が確定させた6大陸チャレンジの全貌を公開します。 (※日時はすべて現地時間です)
1. スタート地点へ(イスタンブール入り)
まずはスタート地点に立つ必要があります。
- 航空会社:エティハド航空(これのみ他社便)
- ルート:成田 → アブダビ(AUH)乗り継ぎ → イスタンブール
- 日程:8月25日発〜8月26日着

2. 最初に、ヨーロッパ大陸:ソフィア(ブルガリア)
イスタンブール発のヨーロッパ便で最安値だったのがここです。
- 便名:TK1031
- ルート:イスタンブール(13:20) → ソフィア(14:45)
- 発券:片道

3. 南米大陸:サンパウロ(ブラジル)
私にとって人生初の南米です。これも南米行きの中で最安でした。
- 便名:TK1032 / TK215
- ルート:ソフィア → イスタンブール(乗継) → サンパウロ(翌03:00着)
- 日程:9月3日〜9月4日

4. アジア大陸:アンマン(ヨルダン)
ここが少し複雑です。ルール上、ジョージアやアゼルバイジャンは「ヨーロッパ」扱いでした。本当はアゼルバイジャンに行きたかったのですが断念。また、レバノンは治安情勢が悪いため除外。結果、ヨルダンを選びました。
- 便名:TK16 / TK814
- ルート:サンパウロ → イスタンブール(乗継) → アンマン(04:50着)
- 日程:9月9日〜9月10日
- 備考:3番と4番はまとめて周遊発券しました。

5. 北米大陸:ニューヨーク(ニューアーク空港)
ターキッシュエアラインズはNY周辺に2つの空港を持っています。入国はニューアーク(EWR)、出国はJFKと使い分けました。
- 便名:TK817 / TK29
- ルート:アンマン → イスタンブール(乗継) → ニューアーク(22:35着)
- 日程:9月14日

6. アフリカ大陸:シャルム・エル・シェイク(エジプト)
バックパッカーの聖地、あるいは「旅行者の墓場」とも呼ばれるダハブに行くため、この空港を選びました。
- 便名:TK4 / TK700
- ルート:JFK → イスタンブール(乗継) → シャルム・エル・シェイク(10:20着)
- 日程:9月20日〜9月21日
- 備考:5番と6番も周遊発券です。

7. 最後に、オセアニア大陸:シドニー(オーストラリア)
これが今回の旅の最大の難所でした。エジプトのダハブからシドニーまで、移動時間はなんと約45時間。
- 便名:TK699 / TK174
- ルート:シャルム・エル・シェイク → イスタンブール(乗継) → クアラルンプール(経由) → シドニー(19:00着)
- 日程:9月27日〜9月28日
- 備考:イスタンブールからシドニーへは直行できないため、給油等のためのテクニカルランディングとしてクアラルンプールに一度着陸します。

8. チャレンジ完走・帰国
- 航空会社:ジェットスター(JQ13)
- ルート:シドニー(11:10) → 関西国際空港(19:50)
- 日程:10月4日
かかった費用とまとめ
今回の航空券は、万が一のトラブルや搭乗否認のリスクを避けるため、すべて公式サイトから発券しました。 気になる総額は、約58万円でした。
多くの旅行系YouTuberの方々が「70万円くらいはかかるだろう」と予想していましたが、それよりも大幅に安く抑えることができました。 ただし、その代償として時差ボケと体調管理は過酷でした。特に最後のエジプト滞在中に腹痛に見舞われ、その状態での45時間移動(シドニー行き)は、本当に体力の限界への挑戦となりました。
よくある質問(FAQ)
Q1. なぜ旅行代理店サイトを使わずに、すべて公式サイトで予約したのですか? A. 今回のような特殊なルールがあるキャンペーンでは、代理店経由だと正しくカウントされないリスクがあるからです。また、欠航や遅延などのトラブルが起きた際、公式サイト経由の方が振替などの対応がスムーズだからです。
Q2. 6大陸チャレンジで一番辛かったことは何ですか? A. 当然、最後のシドニーへの移動です。エジプトでお腹を壊してしまった状態のまま、ダハブの宿からシドニーの宿まで合計45時間かかったのは、体力的に限界ギリギリでした。
Q3. 100万マイルには、それだけの価値がありますか? A. はい、間違いなくあります!100万マイルあれば、世界一周旅行のビジネスクラス航空券に変えることも可能です。58万円の投資と肉体的な苦労はありましたが、それ以上のリターンが得られると確信しています。
合わせて読みたい!イスタンブール空港の活用術 ✈️
6大陸チャレンジのルール上、どうしてもイスタンブール空港(IST)を経由する回数が多くなります。 私自身、この短期間で何度も何度もこの空港を利用し、空港の隅々まで詳しくなってしまいました(笑)。
長い乗り継ぎ時間(トランジット)を快適に過ごすための仮眠スポットやラウンジ情報、いざという時の対処法などを別の記事に詳しくまとめています。イスタンブール経由で旅する方は、ぜひ以下の記事も参考にしてくださいね!


