2026年1月のイタリア旅行、その中でも特に楽しみにしていたのがローマです。 そして、ローマ観光のハイライトと言えば、やはりバチカン市国ですよね。
今回は、膨大なコレクションを誇るバチカン美術館と、カトリックの総本山であるサン・ピエトロ大聖堂を巡るバチカン ガイドツアーに参加してきました。 美術館の規模は想像以上に大きく、個人で回ると迷子になってしまう人も多いそうです。 そのため、効率よく名作を鑑賞できるガイドツアーは必須だと言えるでしょう。
私が申し込んだのは、開館時間の朝8時にスタートするツアーです。 その時の感動と、少し大変だったエピソードも含めてレポートします。
朝8時、バチカン美術館へ入場
朝8時、バチカン美術館近くの集合場所に到着しました。 冬の朝の空気は澄んでいて、気持ちが引き締まります。
今回は、並ばずに入場できるファストトラック付きのツアーを申し込みました。 おかげで、スムーズに館内へと入ることができました。 入場後、まずは「四角い庭(Giardino Quadrato)」の横にあるカフェで少し休憩です。
まだ朝食をとっていなかったので、ここでクロワッサンとカプチーノをいただきました。 イタリアの朝といえば、この組み合わせですよね。 温かいコーヒーで体を温めてから、いよいよ本格的なツアーの開始です。

バチカン美術館の至宝たち
ピエタのレプリカと図像学(イコノグラフィー)
まず最初に目にしたのは、ミケランジェロの名作『ピエタ』のレプリカです。 本物はサン・ピエトロ大聖堂にありますが、ここでは同じサイズの彫刻を間近で見ることができます。 ただ、正直なところ、レプリカからはそこまでの感動はありませんでした。 「やはり本物を見ないと始まらないな」というのが第一印象です。
館内では多くの宗教画を鑑賞しながら、ガイドさんから図像学(イコノグラフィー)について教わりました。 これは、絵の中のシンボルから聖人を特定する方法です。
- 聖ペテロ(サン・ピエトロ): 天国の鍵を持っている
- 聖ヒエロニムス: ライオンが一緒に描かれている

特に興味深かったのは、聖ヒエロニムスです。 この名前、どこかで聞いたことがあると思ったら、ポルトガルのリスボンにある「ジェロニモス修道院」と同じ聖人なのだそうです。 旅の知識が繋がると、より一層楽しくなりますね。
松ぼっくりの庭とラファエロの間
続いて、巨大な青銅の松ぼっくりがある「ピーニャの中庭(松ぼっくりの庭)」へ移動しました。 ここでは、発掘された様々な彫刻を見学します。 歴代の教皇たちが収集したという芸術品の数々は、まさに圧巻の一言です。
そして、美しい壁画で知られる「ラファエロの間」へ。 壁一面に描かれた緻密なフレスコ画は、息をのむ美しさでした。

撮影厳禁!システィーナ礼拝堂
美術館ツアーのクライマックスは、システィーナ礼拝堂です。 ミケランジェロの『天地創造』と『最後の審判』がある、神聖な場所です。
しかし、ここは作品保護のためにルールが非常に厳格です。
- 写真撮影は厳禁
- おしゃべり禁止
そのため、ガイドさんは礼拝堂の中では説明ができません。 入場する前に、すべての解説を聞いてから中に入ります。 静寂の中で見上げる天井画は、言葉では表現できないほどの迫力でした。
【後日談】日程選びの奇跡!?
実は、帰国してから知った驚きの事実があります。 私がツアーに参加したのは土曜日(1月17日)でしたが、1月19日(月)には、チェコの大統領がバチカンを公式訪問されたそうです。
大統領の視察に合わせてシスティーナ礼拝堂は貸切となり、一般観光客の入場が規制されたとのこと。 バチカン美術館は日曜が休館日なので、もし「土曜は混むから、月曜日にゆっくり見よう」と日程をずらしていたら、あのミケランジェロの『最後の審判』を見られなかったかもしれません……。 本当に際どいタイミングでした。旅の神様に感謝ですね。
サン・ピエトロ広場での解散
システィーナ礼拝堂を出ると、サン・ピエトロ広場に出ます。
ここでガイドツアーは終了となりました。 実は、大聖堂の中まで案内してくれるツアーもあるそうなのですが、私が参加したグループは広場での解散でした。 ガイドさんによると、大聖堂に入場するためには改めてセキュリティチェックが必要で、それに30分以上かかるからだそうです。
広場で最後の説明を聞き、ここからは個人行動になります。
聖なる空間、サン・ピエトロ大聖堂へ
40分待ちの行列と本物のピエタ
ガイドさんと別れた後、大聖堂への入場列に並びました。 予想通り、入場までは約40分かかりました。
そして、ついに大聖堂の中へ。 真っ先に向かったのは、ミケランジェロの傑作『ピエタ(Pieta)』です。 美術館の入り口で見たレプリカとは、全くの別物でした。
硬い大理石を削って作ったはずなのに、マリア様の纏う衣のドレープは驚くほど柔らかく見えます。 一方で、その腕に抱かれたイエスの肉体表現は、ぐったりとした重みや肌の質感までもがあまりにリアルで、写実的でした。 「これが神の如きミケランジェロの技か」と、ただただ敬服するばかりです。

圧倒的なスケールのバルダッキーノ
大聖堂の中央には、聖ペテロの墓とされる場所があり、その上にはベルニーニ作の大天蓋(バルダッキーノ)があります。
写真で見ると「せいぜい高さ10メートルくらいかな?」と思っていました。 しかし、実際にはなんと約30メートルもあるそうです! これは一般的なビルの10階に相当する高さです。 大聖堂自体の天井があまりに高いため、感覚が麻痺してしまうのですね。 その巨大さと豪華絢爛な装飾に、圧倒されました。

偶然目にした儀式
見学中、何やらミサのような儀式が行われていました。 どうやら、聖年(ジュビレオ)が終わり、「聖なる扉」の閉鎖に関連する行事だったようです。
遠くから見守っていましたが、白い髪に黒い太い眉毛の特徴的な方をお見かけしました。 おそらく、マウロ・ガンベッティ枢機卿だったのではないかと思います。 偶然にも貴重な瞬間に立ち会えて、とても幸運でした。

旅のハプニングと韓国料理の癒やし
予期せぬ体調不良

大聖堂を出て広場に戻ると、騎馬隊が演奏をしていました。 何のイベントかは分からなかったのですが、華やかな雰囲気でした。
しかし、私はすぐにその場を離れることになりました。 実は、フィレンツェで食べたレアステーキ(ビステッカ)が原因で、お腹の調子が悪くなっていたのです。 さらに、バチカン美術館ツアーは「座れる場所が少なく、途中休憩が難しい」ことで有名です。 歩き回った疲労も重なり、体力は限界に達していました。
「今日はもう無理をせず、ホテルで休もう」 そう決断しました。
ローマで出会った「ソウル食堂」の味
ランチの時間になりましたが、体力が落ちていたため、回復のために、無性に炭水化物が食べたくなりました。 最初はラーメン屋さんを探したのですが、ローマのラーメン店はまだ開店前だったり、年始の長期休暇中だったりして、なかなか見つかりません。
そこで見つけたのが、テルミニ駅近くにある韓国料理店「ソウル食堂(Seoul Restaurant)」です。 注文したのはキムチチゲ(キムチ鍋)。
熱々で辛いスープでしたが、これが本当に絶品でした! 今まで海外で食べたキムチチゲの中で、一番美味しかったかもしれません。 疲れた体に、辛さと旨味が染み渡りました。
その後はホテルに戻り、泥のように眠りました。 体調不良もありましたが、バチカンの圧倒的な芸術と、美味しい韓国料理に救われた一日でした。

まとめ
バチカンへの旅は、体力を使いますが、それ以上に得られる感動があります。 最後に、これから行く方へのポイントをまとめました。
- ツアーは必須: 効率よく回るために、事前予約のガイドツアーがおすすめです。
- 朝一が狙い目: 混雑を避けるなら、朝8時の枠を確保しましょう。
- 体調管理: かなり歩くので、前日はしっかり睡眠を取りましょう。
- 服装規定: 宗教施設なので、露出の多い服はNGです。
よくある質問 (FAQ)
Q1. バチカン美術館の見学にはどのくらいの時間がかかりますか? A1. ガイドツアーの場合、美術館だけで約2~3時間かかります。その後、サン・ピエトロ大聖堂へ移動して見学すると、さらに1~2時間は見ておいた方が良いでしょう。半日は確保することをおすすめします。
Q2. 近くにおすすめのレストランはありますか? A2. バチカン周辺は観光地価格のお店が多いです。もしアジアの味が恋しくなったら、少し移動してテルミニ駅周辺の韓国料理店や中華料理店を探すのも良い選択肢です。私は「ソウル食堂」で元気を回復しました!


