2026年1月のイタリア旅行記、今回はフィレンツェ滞在3日目(1月15日)のお話です。
この日は、世界最大級のメンズファッションの祭典「ピッティ・ウオモ(Pitti Uomo)」の雰囲気を味わいました。その後、近郊の街フィエゾレへショートトリップに出かけました。そして何より、フィレンツェ名物のステーキを昼と夜の2回も食べるという、少し無茶な(そして後悔することになる)挑戦をした1日でもありました。
それでは、食べて歩いて、最後に少し泣きを見た(笑)私の1日をご紹介します。
朝のランニングと「辛い」コーヒー体験
旅も中盤に差し掛かり、溜まっていた洗濯物を片付けることから一日が始まりました。
宿泊しているゲストハウスにはランドリーがなかったため、オーナーに教えてもらったコインランドリーへ。宿から徒歩5分ほどの場所にあり、クレジットカードも使えて便利でした。宿を出る時には、すでにランニングウェアを着ていました。そこで、洗濯が終わるまでの約1時間を活用し、フィレンツェの街を走ることにしました。
ただ、実際に走ってみて感じたのは、「フィレンツェの旧市街はランニングには不向き」だということです。路地は狭く、何より石畳の道が続くため、足元が不安定でかなり走りにくいのです。 もし走るなら、アルノ川の南側の通り(Lungarno)がおすすめです。そちらは道がきれいに舗装されていたので、ランニングには最適だと思いました。

歴史あるカフェ「Gilli」でのハプニング
目指したのは、フィレンツェで最も歴史あるカフェ、カフェ・ジッリ(Caffè Gilli)です。朝8時のオープンに合わせて到着しました。
ここで注文したのは、シグネチャーメニューらしき「Gilli Coffee」とクロワッサン。注文時、店員さんが不思議なことを言いました。
「これ、スパイシーだけど大丈夫?」
メニューをよく見るとRed Pepperの文字が。私はてっきり「胡椒(ブラックペッパー)」のようなスパイシーさだと思い込み、「大丈夫です!」と答えてしまいました。しかし、一口飲んで驚愕しました。それは完全に「唐辛子」だったのです。
単にピリ辛なのではなく、喉を通り越して胃まで熱くなるような刺激的な味でした。眠気覚ましには最高でしたが、空きっ腹には少々ハードなスタートとなりました。

世界のお洒落な男たちが集結!ピッティ・ウオモ
洗濯と乾燥を終え、身支度を整えてから向かったのはフォルテッツァ・ダ・バッソ(Fortezza da Basso)。この要塞は、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅のすぐそばにあります。ここではちょうど、メンズファッションの祭典「ピッティ・ウオモ」が開催されていました。
トラムの「Fortezza」駅の方へ歩いていくと、そこは別世界でした。
- 入場ゲート前: チケットを持たない一般客でも、会場に入る前の広場で雰囲気を感じることができます。
- ファッショニスタたち: これまで見たこともないような色鮮やかなスーツを着こなす男性モデルや、それを撮影するフォトグラファーたちで溢れかえっていました。
中に入るには招待状が必要なようでしたが、外から眺めているだけでも「世界のお洒落の最前線」を感じることができ、とても刺激的でした。

ランチ:1回目のステーキは「キアニーナ牛」のフィレ
お昼になり、いよいよフィレンツェ観光と美食のメインイベント、ステーキの時間です。
フィレンツェといえば「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ(Tボーンステーキ)」が有名ですが、1kg近い骨付き肉を一人で食べるのは至難の業。そこで私は、Tボーンを構成する部位(サーロインとフィレ)を別々に攻略することにしていました。初日はサーロインを食べたので、今回はフィレ(ヒレ)です。
訪れたのは、フィレンツェで最も店舗数が多い有名店「Trattoria Dall’oste(トラットリア・ダル・オステ)」。その中でも一番美味しいと評判の本店(サンタ・マリア・ノヴェッラ駅前)を選びました。

注文したメニュー
- ステーキ: キアニーナ牛(Chianina)のフィレステーキ(ミディアムレア)
- ワイン: キャンティ・クラシコ・リゼルヴァ(Chianti Classico Riserva)のハーフボトル
このお店にはグラスワインや少量のデキャンタがありません。一人で頼める最小単位がハーフボトルだったため、思い切ってボトルで注文しました。

結果は大成功でした。 焼き加減は完璧。表面は香ばしく、中はしっとりとしたミディアムレア。キアニーナ牛の繊細な旨味と、熟成されたキャンティワインのマリアージュは、言葉を失うほどの美味しさでした。
お得情報: 予約アプリ「The Fork」を使って予約したため、ステーキ代などが割引になりました。
- 合計:約46ユーロ(ステーキ約23ユーロ、ワイン18ユーロ、席料4.3ユーロ)
あまりの美味しさに感動した私は、「ここは信頼できる!レアならもっと美味しいはず」と思い込み、なんとその日の夜10時にも同じ店を予約してしまいました。
午後の遠足:フィレンツェを見下ろす街「フィエゾレ」へ
大満足のランチの後は、腹ごなしも兼ねて近郊の街フィエゾレ(Fiesole)へ向かいました。
アクセス方法
- 出発地: Piazza della Libertà(サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から徒歩約15分)
- バス: 7番バスに乗車
- 所要時間: 約40分(終点で下車)
フィエゾレは丘の上に位置し、古代ローマ時代の遺跡が残る静かな街です。残念ながら、私が訪れた日は「考古学博物館(ローマ遺跡)」が休館日でした。柵越しに少しだけ遺跡を覗き見した後、絶景を求めてサン・フランチェスコ修道院へ。
バス停から約3分ほど急な坂を登った先に、展望台があります。
あいにくの曇り空でしたが、フィレンツェの街並みを一望できる景色は素晴らしかったです。晴れていれば最高のパノラマビューだったことでしょう。その後、修道院を見学しました。豪華絢爛な大聖堂とは違う、静寂に包まれた小さな教会の雰囲気に、心が洗われるようでした。

雨の中のハプニング
その後、Googleマップで見つけた「Belvedere Fiesole su Firenze」という別の展望スポットへ行ってみました。しかし、ここは歩道のない車道を歩かねばならず、景色も修道院の前より低いため、正直あまりおすすめできません。
さらに不運なことに、突然の雨が降り出しました。バス停までの帰り道とバスを待つ間の約10分間、私は雨に打たれ続けることになりました。
早めのディナーと絶景ルーフトップバー
雨に濡れながらフィレンツェに戻ったのは16時20分頃。まだお昼のステーキがお腹に残っていましたが、雨宿りも兼ねて早めの夕食をとることにしました。
Trattoria Za Zaでパスタ
スペイン人の友人におすすめされた人気店「Trattoria Za Za」へ。中途半端な時間だったおかげで、並ばずに座れました。
友人のイチオシは「トリュフのニョッキ」と「海老のスパゲッティ」でしたが、さすがに一人で二皿は無理です。今回は「Spaghetti ai gamberi Za(海老のスパゲッティ)」(18ユーロ)とグラスの白ワイン(4ユーロ)を注文しました。
濃厚な海老の旨味が凝縮されたソースは絶品で、白ワインとの相性も抜群でした。

悪い口コミを気にせず訪問「View on Art Rooftop」
食後は、ドゥオモのクーポラが目の前に見えるルーフトップバー「View on Art Rooftop」へ。
Googleマップの口コミには、「人種差別がある」といった不安な書き込みもありました。しかし実際に行ってみると、そんなことはありませんでした。
ビルの6階にある店内は、雨上がりということもあり空いていました。私が注文したのはカクテル「Dark Sunset」(14ユーロ)。価格は少し高めですが、席料(コペルト)はかかりません。
店員さんはすぐにカクテルとポテトチップスを持ってきてくれましたし、チップスがなくなるとお代わりまで持ってきてくれました。テラス席で雨に濡れたドゥオモの夜景を眺めながら、優雅なひとときを過ごしました。

悲劇の「2回目のステーキ」と教訓
そして夜10時。私は再び、昼と同じ「Trattoria Dall’oste」のテーブルに座っていました。
「昼があんなに美味しかったのだから、レアならもっと美味しいはず」
そう信じて、今度はスコットーナ牛(Scottona)のフィレを「レア」で注文しました。お酒は控えて、お肉だけに集中するつもりでした。
しかし、これが大きな間違いでした。
運ばれてきたステーキを食べ始めると、最初はミディアムレアに近い焼き加減でした。中盤はちょうど良いレアに。しかし最後に食べた部分は、もはやタタキですらありません。火が通っていない完全な「生肉」でした。
今思えば残すべきでしたが、「せっかくだから」と食べてしまいました。

今回の旅のまとめ
フィレンツェの3日目は、ファッション、絶景、そして美食(と少しのトラブル)が詰まった濃厚な一日でした。
- カフェ・ジッリではメニューの「Pepper」の意味をよく確認すること。
- ピッティ・ウオモの期間中は、会場周辺を散歩するだけでも楽しい。
- フィエゾレは天気の良い日に行き、サン・フランチェスコ修道院からの眺めを楽しむのがベスト。
- ステーキは、無理に1日2回食べず、焼き加減には十分注意すること(特に海外では!)。
皆さんのフィレンツェ旅行が、私のようなお腹のトラブルなく、美味しい思い出だけで満たされることを祈っています!
よくある質問 (FAQ)
Q1. イタリアのレストランではチップが必要ですか?
A1. イタリアでは基本的にチップは義務ではありません。レシートに「Coperto(席料)」が含まれていることが多いためです。ただし、特別なサービスを受けた時や、お釣りの端数を残すことはスマートなマナーとされています。
Q2. 女性一人でもステーキ店に入りやすいですか?
A2. はい、大丈夫です!「Trattoria Dall’oste」や「Trattoria Za Za」のような有名店は観光客も多く、一人で食事をしている人もよく見かけます。Tボーンステーキは量が多いので、一人ならフィレやサーロインの単品注文がおすすめです。


