ソウル旅行をするときの「最大のロマン」といえば、やっぱり漢江(ハンガン)の爽やかな風を感じたり、趣ある古宮の石垣道に沿ってのんびり自転車を走らせてみることですよね。
実はソウルには、市民が通勤や運動に使ったり、観光客が気軽に街を巡ったりできる「따릉이(タルンイ / Seoul bike)」という公共レンタサイクルが街の至るところに設置されています。しかも、お財布に優しすぎる驚きのリーズナブルな料金!
私もソウルへ行くたびにかなりの頻度で愛用しています。そこで今回は、旅行者向けの「따릉이」の詳しい利用方法と、絶対に外さないおすすめサイクリングコースをご紹介しますね。
ソウル公共自転車「따릉이(Seoul bike)」の利用方法
まずは専用のスマートフォンアプリをインストールするところからスタートします。手順はとってもシンプルですよ。
① アプリのダウンロードと初期設定
App StoreまたはGoogle Playで「seoul bike」と検索し、緑色の自転車マークの公式アプリをインストールします。
アプリを開くと韓国語で書かれた数枚の案内スライドが流れ、そのあとにログイン画面が表示されます。私たちは観光客(非会員)として利用するので、一番下にある「Foreigner(外国人)」をタップしましょう。

② パスの購入(★ここが最大の重要ポイント!)
続いて、画面の中央下にある「Purchase pass(パス購入)」を選択します。料金プランは以下の4種類です。
- 1時間券: 1,000ウォン(約110円)
- 2時間券: 2,000ウォン
- 3時間券: 3,000ウォン
- 24時間券: 5,000ウォン
ここで、絶対に覚えておいてほしい超重要なルールがあります。

この時間表示は「24時間のうち、合計で乗れる時間」ではありません。「決済してから24時間以内なら何度でも借りられる、“1回あたりの連続レンタル可能時間”」なんです!
例えば「1時間券(1,000ウォン)」を買った場合、決済完了から24時間以内であれば「借りる ⇔ 返す」を何度でも無制限に繰り返すことができます。 1回のレンタルを59分以内に一度最寄りのステーションへ返却し、その場ですぐにまた借り直せば、たった1,000ウォンで1日中ソウルを走り回れるという、ちょっとバグみたいな神システムなんです!(※制限時間を超えると追加料金が発生するので、スマホでタイマーをかけておくと安心ですよ◎)
ちなみに、私の韓国人の友人の中に、このルールを極限まで使い倒している猛者がいます。 彼は「1日目の18:05に1時間券を購入して帰宅(約40分) > 翌朝はバスで出勤 > 2日目の18:00に退勤し、期限の18:05になる直前に滑り込みで再レンタルして帰宅」しているのだとか。なんと1,000ウォンで2日分の退勤ライドをキメるという、天才すぎるライフハックです。
③ 自転車の借り方・返し方
パスを購入したら、アプリ内のマップを見て、現在地の近くにある自転車ステーションへ向かいます。
- 借りるとき: アプリの「대여(貸出)」ボタンを押し、サドルの下にあるQRコードをスマホのカメラで読み取ります。自動でロックが「カシャッ」と解錠されればレンタル開始です。
- 返すとき: ステーションの空きラックに自転車を停め、後輪についている物理的なスライド式レバーを「カチャッ」と手動で下ろして施錠するだけ。 アプリ側での操作は一切いりません。スマホに「返却が完了しました」と通知が来ればOKです。

ユカリのおすすめ!ソウル満喫サイクリングルート5選
ソウルの道は、エリアによって走りやすさが全く異なります。ここでは旅行者でも安全に走れて、韓国ドラマのような気分に浸れる厳選ルートを5つまとめました。
①【歴史浪漫】光化門 > 青瓦台 > 安国駅ルート
- スタート: 地下鉄5号線「光化門駅」2番出口付近でレンタル
- 経由地: 景福宮の東側石垣道 > 青瓦台(旧大統領府)正門前 > 国立現代美術館(三清洞)
- ゴール: 地下鉄3号線「安国駅」前のステーションに返却
- 走行距離 / 所要時間: 約3.2km / のんびり走って20分
「韓国時代劇の主人公になって、趣ある石垣道を駆け抜けたい!」というロマンを100%満たしてくれるルートです。 この区間は歩道が驚くほど広く、ソウルで最も自転車レーンと歩行者安全設備が完璧に整っているため、車道と合流する怖さがありません。ゴールの安国駅に返却したあとは、大人気の『ロンドンベーグルミュージアム』や北村(プクチョン)韓屋村の街歩きへスムーズにシフトできる、最高のルートです。
②【下町から最先端へ】東大門(清渓8街)> 箭串橋 > ソウル森駅ルート
- スタート: 清渓8街(黄鶴橋・ファンハッキョ)付近でレンタル
- 経由地: 清渓川下流の北側自転車専用道 > 漢陽大・箭串橋(サルゴジダリ)
- ゴール: 水仁・盆唐線「ソウル森駅」に返却
- 走行距離 / 所要時間: 約5.5km / 約30分
⚠️ ユカリからのガチ注意喚起! よく観光客の方が、清渓川の上流(光化門〜東大門エリア)の遊歩道に自転車で乗り込んでしまい、散歩中の韓国人のおじいちゃん達に「ここは自転車ダメだ!!」とものすごく怒られます。清渓川に自転車が入っていいのは、この『清渓8街』より下流だけです!絶対に気をつけてくださいね。
川のせせらぎに沿って下っていく、足に優しい「完全フラットな下り基調」のコース。車道と完全に立体交差で分離されているため、信号がなんと1つもありません。 ソウルのディープな下町(黄鶴洞)からスタートし、ペダルを漕いでいるうちに、いつの間にか“ソウルのブルックリン”と呼ばれるお洒落エリア「聖水洞・ソウル森」にすべり込む、ドラマチックな都市のスケール変化を体感できます。
③【夕日&グルメ】望遠漢江公園 > 望遠市場ルート
- スタート: 地下鉄6号線「望遠駅」1番出口でレンタル
- 経由地: 望遠漢江公園へ進入 > 城山大橋(ソンサンデギョ)の下で折り返し
- ゴール: 望遠市場(マンウォンシジャン)入り口に返却
- 走行距離 / 所要時間: 約3.8km / 約20分
『自転車に乗って漢江公園へ行き、オレンジ色に染まる城山大橋のサンセットを見る』というエモいミッションを遂行するコース。 漢江の自転車高速道路をサクッと味わったあと、ローカルな路地を抜けて市場の入り口にあるステーションへ返却。自転車を降りた3秒後にタッカンジョン(甘辛唐揚げ)やクァベギ(ねじりドーナツ)を口に放り込むという、[ カロリー消費 > 即時ブースト ]を叶える超合理的なエネルギー補給ルートです。
④【圧倒的スケール】蚕室駅 > 石村湖 > オリンピック公園ルート
- スタート: 地下鉄2号線「蚕室駅」2番出口でレンタル
- 経由地: 石村湖の周回自転車道 > オリンピック公園・平和の門
- ゴール: オリンピック公園「ひとりぼっちの木」前に返却
- 走行距離 / 所要時間: 約4.2km / 約25分
「ソウルの大通りって、こんなにスケールが大きいの!?」と物理的な衝撃を受ける松坡区(ソンパグ)の大通りルートです。 背後にそびえる巨大なロッテワールドタワーを背に、どこまでも真っ直ぐ伸びる歩道兼用の自転車レーンを疾走します。オリンピック公園の内側は自転車の乗り入れが許可されているエリアが多いため、広い芝生の真ん中にぽつんと佇む有名な「ひとりぼっちの木(ナホルロナム)」の目の前まで、自転車に乗ったまま直行できる快感がたまりません。
⑤【インフラの最高峰】ヨイナル駅 > 샛江生態公園 > ザ・現代ソウルルート
- スタート: 地下鉄5号線「ヨイナル駅」1番出口でレンタル
- 経由地: 汝矣島漢江公園 > 汝矣島 샛江(セッカン)生態公園の森の道
- ゴール: 複合施設「パークワン / ザ・現代ソウル」前に返却
- 走行距離 / 所要時間: 約3.5km / 約20分
韓国が誇る自転車インフラの“本気”を味わう王道コース。 前半は北側に広がるオープンな漢江の景色を眺めながら走り、汝矣島の西端から「샛江(セッカン)生態公園」という、まるでジブリの森のようなヤナギの木漏れ日サイクリングロードへとグッと進路を変えます。[ 大都会のビル群 > 原生林のような大自然 > 巨大ショッピングモール ]という、ソウルの多面的な魅力を数キロに凝縮した贅沢なルートです。
まとめ
ソウル旅行はどうしても「地下鉄の階段を上り下りして、1日2万歩あるいて足がパンパン…」になりがちですが、移動にこの「따릉이」を挟むだけで、体力の温存になりますし、何よりバスや地下鉄の窓からは見えなかったソウルの素顔に出会うことができます。
お天気のいい季節に渡韓される方は、ぜひアプリをダウンロードして、お気に入りのプレイリストをお供に漢江の風を切ってみてくださいね!
よくある質問 (FAQ)
Q1. ヘルメットは被らなくても大丈夫ですか?
A. 韓国の道路交通法上、自転車のヘルメット着用は「義務(罰則なし)」という位置づけになっています。 따릉이のステーションに貸出用のヘルメットは設置されておらず、地元の韓国人ユーザーもノーヘルで乗っている方が大半です。ただし、車道のすぐ脇を走る際やスピードが出やすい場所では、くれぐれも安全運転を心がけてくださいね。
Q2. 後輪のレバーを下ろしたのに「返却完了」の通知が来ません!
A. 稀にステーション周辺の電波不良などで、システムへの反映が数分遅れることがあります。焦ってその場を離れず、もう一度物理レバーを「カチッ」と奥までしっかり押し込んでみてください。 それでも5分以上通知が来ない場合は、アプリ内の「Fault report(故障申告)」から状況を送信しておくか、Wi-Fi環境の良い場所でアプリを再起動してみてください。


